どうも!かけちまるです!
米GoogleがサードパーティCookieの廃止期限を当初予定していた2022年1月から2023年後半までに延長しました。
米Googleが2021年6月24日(現地時間)に、Google ChromeでのサードパーティCookieの廃止期限を2023年半ばから2023年後半までの3か月間で段階的に廃止する予定だそうです。
そこで改めてCookieとはなんぞや?な人に向けて、サードパーティCookieの廃止について解説します。
その辺を解説していきたいと思います。
こちらはGoogle公式の記事です。
Google The Keyword:https://blog.google/products/chrome/updated-timeline-privacy-sandbox-milestones/
Google Japan Blog:https://japan.googleblog.com/2021/06/cookie.html
Cookieとは簡単にいうとWebサイトに訪問したユーザーを識別するためのテキストファイルです。
WebサーバーからユーザーのブラウザへCookieが送られます。
CookieにはIDが記載されており、Webサイトに訪問したユーザーを識別することができます。
こんな経験ありませんか?
このような便利なことはCookieがユーザーを識別して実現できているのです。
的な感じでCookieが教えてくれるのです。
どんな感じでCookieがブラウザとWebサーバー間を行き来しているのかというのを解説します。
ユーザーが1回目にWebサイトに訪れるときと2回目以降に訪れるときでCookieの受け渡し方が変わります。
ユーザーが1回目にWebサイトに訪れるときは、WebサーバーからブラウザへCookieが送信されます。
送信されたCookieはブラウザ内に保存されます。
そこには、サイトの閲覧履歴やログイン情報などが記録されます。
ユーザーが2回目以降にWebサイトに訪れるときは、ブラウザに保存されいているCookieをWebサーバーへ送信します。
そのCookieをWebサーバーが読み取ることでユーザーの前回の操作を続きから行うことができます。
こんな感じでCookieはブラウザとWebサーバー間を行き来しています。
実はCookieには2種類あります。
ファーストパーティCookieとサードパーティCookieです。
このファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違いはCookieの発行元です。
ちなみの廃止が予定されているのはサードパーティCookieです。
ファーストパーティCookieとは、ユーザーが閲覧しているサイトドメインが発行しているCookieです。
たとえば、Amazonで商品をカートに入れたのを記憶していたり、自動ログインができたりするのはファーストパーティCookieが発行されていることで実現しています。
ファーストパーティCookieはドメインをまたいで使用できません。
ただし、そのドメインのサブドメインの場合はドメインをまたいで使用することができます。
サードパーティCookieとは、ユーザーが閲覧しているサイト以外が発行しているCookieです。
サードパーティCookieはサイトをまたいで使用できます。
たとえば、サイトに掲載されている広告です。
あるアパレルブランドのサイトを閲覧した後、違うサイトを閲覧するとそのアパレルブランドの広告が貼られているなんてことありますよね?
これはサードパーティCookieによって各ユーザーに最適な広告を掲載しているのです。
ファーストパーティCookie | サードパーティCookie | |
---|---|---|
Cookie発行元 | ユーザーが閲覧しているサイトドメイン | ユーザーが閲覧しているサイト以外 |
ドメインの横断 | × | ○ |
活用例 | ECサイトのカート機能 自動ログイン機能 |
サイト広告 |
各ユーザーによって最適な広告を表示するのに役立つサードパーティCookieですがかなり便利そうに見えますがなぜ廃止することになるのでしょうか?
実はCookieによって保存される個人情報が問題視されているようです。
ケンブリッジ・アナリティカ社はイギリスの選挙コンサルティング会社です。
※2018年に破産手続きをし、全業務を停止している。
イギリスの欧州連合(EU)離脱是非をを問う国民投票やアメリカの大統領選にたずさわった選挙コンサルティング会社でした。
しかし、その国民投票や大統領選ではFacebookの約8,000万人のユーザーデータを政治利用したのではと疑惑がかけられました。
このような個人情報を同意なく利用したことがきっかけとなり、個人情報保護について世界中が問題視するようになったのではと言われています。
日本でも個人情報保護の観点で問題視された事例があります。
就活情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアでは就活生のサイト閲覧情報などを分析し内定辞退率を算出した情報を他の企業へ販売していたことがありました。
こちらもサイトを閲覧していた就活生には十分な説明がなく企業に情報提供されていた事例になります。
日本でもこのような問題から個人情報保護への意識が高まってきています。
結局は皆さんが気になるのはサードパーティCookieが廃止になったあとはどうなるの?というところではないでしょうか。
広告配信関係の利益が低減すると予想されます。
特にダイレクトに影響がありそうなのは、リマーケティング広告、アフェリエイトの2つではないでしょうか。
リマーケティング広告とは、1度訪れたサイトに再度訪問を促す広告方法です。
サイトを見ているとさっき見た商品の広告が表示されている時ありますよね?あれです。
サイトに訪れたユーザーを追跡し、その商品に関心が高いユーザーへ広告を表示しコンバージョンに繋げます。
このリマーケティング広告にもサードパーティCookieの技術が使われておます。
サードパーティCookieデータから情報を抽出し、個人に最適化された広告を表示しています。
なので、サードパーティCookie廃止後はリマーケティング広告は機能しなくなるのではと考えられます。
アフェリエイトとは広告を自身のサイトに掲載し、その広告から注文や申し込みがあると成果報酬が得られる仕組みです。
Amazonや楽天の商品をブログで紹介しているのを見かけたことがあると思います。
アフェリエイトでは、広告配信の最適化や報酬発生のシステムにサードパーティCookieが使われています。
なので、サードパーティCookie廃止後はASPがどのサイトから商品がどのくらい売れたかを正確に計測できなくなり、アフェリエイターや企業が正しく成果報酬が受け取れなくなってしまうのではと考えられます。
サードパーティCookieが廃止されることによって広告で収益を上げている企業やブロガー、アフェリエイターはなかなか苦しくなるのではと思います。
まだ、サードパーティCookieに代わる技術もない中でできることは「ユーザーにとって良質なコンテンツを作る」結局ここな気がします。
企業であれば、サイトのUI/UXを改善し、初回訪問でCVに至る顧客を増やす、フォームの項目を減らしお問い合わせや会員登録してもらえるように工夫する。
ブロガー、アフェリエイターであれば、良質なコンテンツによってサイトのPV数が伸びれば企業から直接広告の掲載オファーがもらえるかもしれません。
サードパーティCookieが廃止になりリマーケティング広告が難しくなれば最適な広告掲載場所を企業自身で探すということが増えるのではと思います。
結局やることは変わらないのかもしれませんね。
とはいえ情報にアンテナを張り柔軟に。
おわり
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